多肉の寄せ植えを仕立て直し|強風で落下した鉢を切り戻して再生

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ある週末の朝、ベランダに出ると棚が傾いていました。棚の重し代わりにもなっていた多肉植物の寄せ植えが、鉢ごとなくなっていたのです。数日前の強風で、手すりの外へ飛ばされていました。

正直、見つけたときは「全滅かも」と覚悟しました。でも拾い上げてみると、株は思ったより元気でした。この記事では、落ちた寄せ植えを切り戻しと挿し直しで仕立て直した手順と、なぜ大きな鉢が飛んだのかをまとめます。伸びすぎた寄せ植えを作り直したい方にも、参考になる内容です。

鉢から根鉢ごと抜けた多肉植物の寄せ植えと空になった鉢
鉢からすっぽり抜けた寄せ植え。根鉢はほとんど崩れていませんでした

結論|落ちた寄せ植えは仕立て直しのチャンス

先に流れをまとめます。根鉢が崩れていなければ、株はたいてい助かります。伸びすぎた株を整えるちょうどいいきっかけと考えると、気持ちも少し楽になります。

手順やることわが家の場合
①回収根鉢・株元・折れた枝を確認する根鉢はほぼ無傷。土もほとんどこぼれず
②鉢に戻す根鉢を元の鉢に戻し、表面を軽くほぐす土の追加・入れ替えはなし
③切り戻し伸びすぎて暴れた株を切るゴースティを中心に大量に収穫
④挿し直し切った株を同じ鉢のすき間に挿す土が乾いていたので、切ってすぐ挿した
⑤見守る根が出るまで水を控える根付いたかどうかは、様子を見て追記します
落下した寄せ植えの仕立て直しの流れ

何が起きたか|手すりの上の大鉢が鉢ごと落下

この寄せ植えは、ベランダの手すりの上に直接載せていました。持ち手つきの大きめの鉢で、メインはゴースティ(グラプトセダム属・桜牡丹とも呼ばれます)です。白牡丹(グラプトベリア属)やレズリー(エケベリア属)も入っていたはずです。大きくて重い鉢なので、風くらいでは動かないと思い込んでいました。

落ちたのは、たぶん強風が吹いた木曜日です。金曜日は残業で帰りが遅く、土曜日は外出していたので、ベランダを見ていませんでした。日曜日の朝、鉢が重しになっていた棚のバランスが崩れていて、そこで初めて異変に気づきました。

大きな鉢でも飛んだ理由は「乾いて軽くなっていたこと」

原因ははっきりしています。秋になっても暑い日が続き、水やりを控えていたので、土がカラカラに乾いて、鉢が見た目よりずっと軽くなっていたのです。水をたっぷり含んだ土と乾いた土では、同じ鉢でも重さがかなり違います。

鉢は手すりの外に落ちていました。わが家の外側は敷地内の砂利敷きで、植木に囲まれて歩道とは分かれています。人に当たる心配はない場所でしたが、それでも見つけたときはヒヤッとしました。

回収したらまず見るところ|根鉢・株元・折れた枝

鉢からすっぽり抜けた状態で、3日ほど砂利の上にあったことになります。それでも株はしおれていませんでした。助かった理由は、根鉢がしっかりできていて、ほとんど崩れなかったことだと思います。根が土を抱えたままだったので、根が乾ききらずに済みました。

回収したら、次の3つを順番に確認します。

  • 根鉢:崩れていないか。崩れていたら、根が乾く前に早めに土へ戻す
  • 株元:茎が根元から折れていないか。折れた株は挿し穂として使う
  • 枝や葉:折れた枝、取れた葉を拾っておく。葉は葉挿しにも使える

根鉢を元の鉢に戻してみると、伸びた株があちこちに倒れて、すっかり暴れた姿になっていました。落下の衝撃というより、もともと伸びすぎていたのが目立った形です。

鉢に戻した直後の伸びて暴れた多肉植物の寄せ植え
鉢に戻した直後。伸びた株が四方に倒れています

根鉢を見ると、根が鉢いっぱいに回っていました。本来なら植え替えたいところです。ただ、落下で株が疲れているうえ、もうすぐ11月です。今回は根をいじらず、根鉢は表面を軽くほぐす程度にとどめました。土の追加や入れ替えもしていません。本格的な植え替えは、春に回すつもりです。

アイキャッチ画像 多肉植物の植え替え方法|根詰まりのサインから手順・道具まとめ

伸びすぎた株を切り戻す|収穫した挿し穂は捨てない

倒れた株は、思い切って切り戻しました。切り戻しとは、伸びた茎を途中で切って、株の形を整える作業のことです。茎が長く伸びて先にだけ葉がついた株は、元の姿には戻りません。切って挿し直したほうが、寄せ植えがきれいにまとまります。

切るときは、清潔なハサミで茎を切ります。切った先のロゼット(葉が放射状に重なった部分)は挿し穂に、鉢に残った茎は親株になります。親株の茎からは、多くの場合わき芽が出てきます。切り口だけが並んで少し寂しく見えますが、ここは我慢です。

切り戻しで収穫した多肉植物の挿し穂と切り戻した後の鉢
切り戻して収穫した挿し穂。思った以上の量になりました
切り戻したあとの寄せ植えを上から見た様子
切り戻したあとの鉢。下のセダムが見えるようになりました

切り戻すと、ロゼットの陰に隠れていた小さな葉のセダムが見えてきました。伸びた株に日光をさえぎられていた部分です。寄せ植えは育つほど混み合うので、ときどき切り戻して風と光を通すのが長持ちのコツだと改めて感じました。

元の鉢に挿し直す|乾いた土なら切ってすぐ挿せる

収穫した挿し穂は、同じ鉢のすき間に挿し直しました。ここで迷うのが、切り口を乾かしてから挿すかどうかです。

一般的には、切り口を数日乾かしてから挿すと言われます。湿った土に切りたての茎を挿すと、切り口から傷みやすいからです。ただ今回は、鉢の土がカラカラに乾いていました。乾いた土に挿して水をやらずにおけば、土の中で切り口が乾いていきます。やっていることは、乾かしてから挿すのとほぼ同じです。

そこで今回は、切ってすぐに挿しました。挿したあとは、根が出るまで水やりを控えます。目安は1〜2週間です。

挿し直して完成した多肉植物の寄せ植え
挿し直して完成。ぎゅっと詰まった寄せ植えに戻りました

同じやり方で根が出た実例|ビアホップ

このやり方には、わが家での実績があります。10月初めにビアホップを剪定したとき、切った先端を乾いた土に挿して、水をやらずにおきました。約3週間後に確かめると、茎の節からピンク色の根が出ていました。切り口も乾いて、きれいにふさがっています。

乾いた土に挿して約3週間で発根したビアホップの茎
乾いた土に挿して約3週間のビアホップ。節からピンクの根が出ています
ごまもち
ごまもち

すぐ挿してよいのは、土が乾いているときだけです。
水やり後の湿った土なら、切り口を数日乾かしてから挿してください。

寄せ植えを一から作り直したい方は、こちらの記事で作り方をまとめています。

多肉植物の寄せ植えの作り方|実際に作った手順と組み合わせのコツ

二度と飛ばさないために|手すりに鉢を置かない

今回いちばんの反省は、手すりの上に鉢を置いていたことです。今は、ベランダのふちに鉢を直接置くのはやめました。

土が乾いている鉢ほど軽くなる

秋は水やりをしてよい時期ですが、残暑で水やりを控えたり、11月から冬に向けて水を減らしたりすると、土が乾いて鉢は軽くなります。「大きい鉢だから大丈夫」は、乾いた季節には通用しません。秋の台風や冬の強い季節風の前は、置き場所を一度見直してみてください。

落ちた先に人がいるかもしれない

わが家は落ちた先が敷地内の砂利だったので、植物の被害だけで済みました。でも建物によっては、真下が通路や駐輪場、お隣のベランダということもあります。上の階から鉢が落ちれば、人や物に当たる事故になりかねません。集合住宅の方は特に、手すりやベランダのふちには鉢を置かないことをおすすめします。

台風が来る前の準備や、取り込む株の優先順位は、こちらの記事にまとめています。

多肉植物の台風対策|取り込む株の優先順位と雨あとのケア
ごまもち
ごまもち

重しにしていた鉢が消えて棚が傾いたおかげで、気づけました。
置き場所は「重さ」ではなく「落ちない場所か」で選びます。

まとめ|落ちても根鉢が無事なら仕立て直せる

  • 回収:根鉢・株元・折れた枝を確認し、根鉢は早めに鉢へ戻す
  • 切り戻し:伸びすぎた株は切って、挿し穂として使う
  • 挿し直し:乾いた土ならすぐ挿してよい。根が出るまで水は控える
  • 再発防止:手すりに鉢を置かない。土が乾いている鉢ほど軽くなる

鉢が落ちたと分かったときは本当に焦りましたが、結果的には伸びすぎた寄せ植えを整える、いいきっかけになりました。多肉植物は思っている以上にたくましい植物です。11月は冬越しの準備も始まるので、あわせて確認しておくと安心です。

多肉植物の冬支度|10月・11月にやることチェックリスト
ごまもち
ごまもち

最後までお読みいただきありがとうございました。