多肉植物が少しずつ増えてくると、挑戦したくなるのが寄せ植えです。お店やSNSで見かける寄せ植えは本当にかわいくて、「自分でも作ってみたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。
ただ、いざ作ろうとすると迷います。どの品種を組み合わせればいいのか、土や鉢は何を使うのか。この記事では、わたしがベランダで実際に寄せ植えを作った手順を、失敗しやすいポイントとあわせて写真つきでご紹介します。
準備するもの|鉢・土・道具
まずは道具の準備からです。寄せ植えに必要なものは、意外と少なくて済みます。
- 鉢:見せる器なので、お気に入りを。わたしは素焼き鉢を水性ペンキで塗ったリメ鉢を使っています
- 多肉植物用の土:市販の多肉・サボテン用培養土でOK
- 鉢底ネット:鉢底の穴から土がこぼれるのを防ぎます(鉢底石は、今回は入れていません)
- ピンセット:すき間に小さな苗を植えるときにあると便利です。わたしはネイルシール用のものを使いました。100均のものでも十分です
- 土入れ(またはスプーン):狭いすき間に土を足すのに使います
鉢と土の選び方は、それぞれ別の記事で詳しく比較しています。寄せ植えの器選びに迷ったら、こちらも参考にしてみてください。
品種の組み合わせ方|生長期と草姿で選ぶ
寄せ植えでいちばん大切なのが、品種の組み合わせです。見た目の好みだけで選ぶと、あとで管理に困ることになります。ポイントは2つです。
ポイント1:生長期をそろえる
多肉植物には、春と秋に育つタイプ(春秋型)、夏に育つタイプ(夏型)、冬に育つタイプ(冬型)があります。生長期が違う品種を同じ鉢に植えると、水やりのタイミングが合わなくなります。
最初の寄せ植えは、エケベリアやセダムなどの春秋型でそろえるのがおすすめです。管理のリズムがひとつで済むので、失敗がぐっと減ります。
ポイント2:草姿は「主役・脇役・すき間」で考える
草姿(そうし)とは、株全体の形のことです。同じ形ばかり集めると単調になるので、役割を分けて選ぶとまとまります。
- 主役(1株):ロゼット形のエケベリアなど、顔になる株
- 脇役(2〜3株):乙女心やオーロラのような、ぷっくり系や背の出る株
- すき間役:小さなセダム類。すき間を埋めて全体をふんわり見せる
主役にするエケベリアの選び方は、初心者向けに品種を紹介したこちらの記事が参考になると思います。
実際に作った手順|写真つき制作記録
ここからは、わたしが実際に作ったときの手順です。鉢は、以前リメイクしておいた素焼き鉢を使いました。苗を植えるだけなら、作業時間は10分ほどです。


実は、切り口を乾かしていた1週間のあいだに、4つの苗がジュレてしまいました(葉が透けて、ぶよぶよにやわらかくなる状態です)。カット苗は、植えるまでのあいだにも傷むことがあります。多めに届いた中から、元気な苗を選んで使いました。
今回使った苗は、こちらのアソートセットです。
- 鉢の準備:鉢底の穴に鉢底ネットを敷く。今回は小さい鉢で、塗装はしていても素焼き鉢なので、鉢底石は入れませんでした
- 土を入れる:鉢の7分目まで多肉用の土を入れる
- 主役から植える:いちばん見せたい株を、正面やや手前に
- 脇役を配置:主役を引き立てる位置に。高さのある株は後ろへ
- すき間にセダム:ピンセットで小さな苗を差し込んでいく
- 土を足して固定:株がぐらつかないよう、すき間に土を足す


今回は、名札のないロゼット形の苗4つを主役にして、背の出るオーロラを脇役に、斑入りのリトルミッシーと粒の小さなパープルヘイズをすき間役に入れました。どれも春と秋に育つタイプなので、水やりのリズムをそろえやすい組み合わせです。
そして、ここがいちばん大事なポイントです。植え付け直後は水をやりません。植え替えで細かい根が傷ついているので、すぐ水をやると傷口から傷んでしまいます。3日〜1週間ほど明るい日陰で休ませてから、最初の水やりをします。今回のようにカット苗から作る場合は、根が出るまで水やりを控えます。


完成するとすぐお水をあげたくなりますが、ここはぐっと我慢。
数日乾かしてからが、多肉の寄せ植えの流儀です。
失敗しやすいポイント|詰め込みすぎと蒸れ
正直にお伝えすると、寄せ植えには失敗しやすいポイントがあります。わたしが経験して学んだのは、次の3つです。
- 詰め込みすぎ:完成直後は見栄えがしますが、株が育つ余白がなく、風が通らずに蒸れやすくなります。「少し寂しいかな」くらいがちょうどいいです
- 生長期の違う品種を混ぜる:水やりの正解がなくなり、どちらかが必ず弱ります
- 根をいじりすぎる:植え付け時に根を大きく崩すと、回復に時間がかかります。軽くほぐす程度で十分です
とくに蒸れは、梅雨から夏にかけての大敵です。寄せ植えは単品の鉢より風通しが悪くなりがちなので、夏越しはより慎重に。夏の管理はこちらの記事にまとめています。
寄せ植えのその後の管理|水やりと置き場所
寄せ植えは作って終わりではなく、そこからが長いお付き合いです。管理の基本は次のとおりです。
- 置き場所:風通しの良い屋外の明るい場所。真夏は直射日光を避けて遮光を
- 水やり:単品の鉢より乾きにくいので、回数は控えめに。土が完全に乾いてから数日置くくらいで十分です
- 伸びてきたら仕立て直し:徒長した株はカットして、葉挿しや挿し木で増やせます
真夏の置き場所と葉焼け対策、カットした株の増やし方は、それぞれこちらで詳しく解説しています。
まとめ|寄せ植えは「余白」と「我慢」がコツ
最後に、この記事の要点を整理します。
- 品種は生長期(春秋型など)をそろえて選ぶ
- 構成は「主役1・脇役2〜3・すき間のセダム」で考えるとまとまる
- 詰め込みすぎない。育つ余白を残すと蒸れにくく、長持ちする
- 植え付け直後の水やりは我慢。数日休ませてから
寄せ植えは、多肉植物の楽しさがぎゅっと詰まった作業です。お気に入りの鉢にお気に入りの株を集める時間は、正直、想像以上に楽しいです。まずは小さな鉢からで大丈夫なので、ぜひ挑戦してみてください。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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